Google sync終了の意味は…

google-logoGoogleが冬の大掃除としてGoogle Syncを終了すると発表した(日本語記事)。
記事でも触れている通り、少し前にアドレス帳をCardDAVに対応させたことによってExchangeの必要性が実質無くなったということが表向きな理由として大きいと思う。というのも、CardDAVにする事によってMicrosoftに対してExchangeのライセンス料を払う必要がないからだ。Gmailは無料で使えるのが売り(その後ろに広告と検索ビジネスがいるわけだが)なだけにGoogle自身コストを抑えた上で今よりも機能が劣らない仕組みを構築したいだろう。CardDAVはうちのBlogでも前から取り上げているけど、オープンソースで使えるプロトコルで、連絡帳を同期する事が出来る。一方でGoogleのサービスに対してExchangeを活用したい人(主にWindows Phoneを活用している人)は、企業・学校の有料プランに加入する必要がある。明らかにGoogleは収益を意識している行動だ。

必要以上にExchange Licenseを使うことで結果Microsoftを潤わせたくないという思いもあったのではないだろうか。何よりもGmailのユーザー数は膨大だ。Microsoftにしてみれば、それだけ利用者がいればExchange Licenseが使われるので、おいしいお客だっただろう。一方Googleからしてみれば、広告は表示されるが、それをユーザが活かして(クリックして)くれないかぎり、Googleが潤うことはない。何よりも、モバイル環境においては広告による収益構造はまだ確立しきれていない。スマートフォンによるモバイルユーザがどんどん膨れ上がる一方の中、GoogleとしてはCardDAVによってExchange Licenseを少しでも払わずに済むのであれば費用的にメリットになるという事もあるのではないかと思われる。

では、Exchangeの売りであるプッシュ通知はどこいった?
Exchangeをやめたらせっかくのプッシュ通知がなくなってしまう。確かにその通り。しかし、Google謹製のiPhone、iPad用のアプリを使えばいい。プッシュはしてくれる。GmailはIMAP機能も有している。Windows Phoneを使っている人でプッシュを受けたいなら、残念ながら有料のプランしかなさそうだ。もしくは、Microsoftが運営しているoutlookメール(旧hotmail)に移行すれば、Exchange機能の恩恵は受けることが出来る(もちろんiPhone、iPadの純正メールアプリでも)。

Exchangeをやめれば、Windowsサーバを減らすことも出来るので、保守、バージョンアップなどのコストも抑えることにつながるだろう。
これは、GoogleによるクローズドなMicrosoft Exchangeの締め出し作戦なのか?ただ単に偶然の事なのか…?

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください