iBookstore開始で見えてきたこと

ibooks_hero先日、遂に日本でもiBookstoreが開始されました。まずはiBooksアプリをバージョン3.1にあげないといけないが、あげてから一先ずラインナップを確認してみた人、買ってみた人、サンプルをダウンロードした人等多いと思います。ジャンプコミックスがあんなにもあるのは予想外でした。せっせと交渉していたんですね、Appleさん。こち亀も第一巻からあるし。
でもって、こうやってラインナップが出てきたことで見えてきた事もありました。

・単行本が高い
印刷という概念から解放されているにもかかわらず、本屋で売っている単行本と同じ値段という事。何故同じなのか?印刷会社との関係が何かあるのだろうか?お客から取れるものは取ろうという考えか?書店で単行本を手にとってもらえなくなるという恐怖感か?

・雑誌が充実していない
雑誌はiBookstoreじゃなくてNewsstandの方になるけどジャンプコミックスは、電子化されても週刊少年ジャンプが電子化されることはないと思う。というのも、ジャンプが電子化されると、単行本が確実に売れなくなると思うからだ。電子化されれば保存も楽になるので、あらためて単行本を揃えようという人は減ると思われるのだ。とは言え、ジャンプなどの部類の雑誌を電子化してほしいというニーズは大きいはず。

・電子化の付加価値
一部のジャンプの漫画は、フルカラーに対応させるという展開をしている。これは、電子書籍ならではの展開だ。その分価格も僅かだが、値が上がる。そうやってプラスを作っていこうという狙いはアリだと思う。

ざっと、こんなところが見えてきました。ジャンプを例に上げたのは分かり易かったからです。電子書籍の課題はまだまだありますが、少しづつ増えてきているという実感もあります。それでもまだまだ。そして、やはり本として読みたいというニーズも根強いと思うのです。かくいう僕自身も「本」という形になっている物がいいと思う本もあります。でも、全部がそうではありません。どちらかと言えば、雑誌こそ電子書籍となってほしいジャンル。雑誌は、捨てるという人も多いと思うけど、販売された季節の空気感やその時にしか読めないものも多く、以外と捨てられない(のは僕だけでしょうか?)。だからこそ、電子書籍になってほしい。そしたら貯まってもスペースに困る事が無いから。

とはいえ色々印刷所とのしがらみも正直あると思う。締め切りギリギリまで引っ張ってからの、輪転機を無理矢理回してもらうとか。でも、そういうのを取っ払って、新しい発想、価格での雑誌を見てみたい。いや、電子書籍にしたからこそ展開出来た雑誌というものがあってもいいと思う。それこそ、無くなっちゃったけどThe Dailyのような。
そうは言ったところで、印刷所があることが、「締め切り」という唯一の絶対的な「壁」を存在させ作家はそこに向かって突き進む事が出来る(編集側も締め切りという「壁」をたてる事が出来る)というオチかもしれないけど…。

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