Appleへの誤解

appleStoreご存知の通りiPhoneが出てからAppleを取り巻く話題は一変しています。iPodで認知は広がっていましたが、iPhoneがAppleを圧倒的な位置に押し上げた事に異論は無いと思います。そして急にAppleの周辺が騒がしくなりました。元々Appleには熱狂的なファンがいて、色々な噂が出ていたわけですが、iPhoneによって一段とコンシューマ企業としての位置付けがなされて怒涛の勢いで押し上げられることになったAppleは一段と多くの期待と噂と、誤解が彼らを取り巻くようになったと思います。今まではテクノロジーメディアだけが取り上げていた事を途端に、一般誌までが彼らを取り上げるまでになってしまったのです。その結果、Appleという会社の事をわかっていないまま書かれた記事が出回って、多くの誤解を生んだり、誤解が更に誤解を生んだり、色々なノイズにさらされています。Appleの一言が多くのサイトで取り上げられたり、他社の発言に対しての動きを期待し過ぎていたり。そして、極端に公式発表が少ない事にイライラしたり、噂が勝手に真実っぽくなった後の落胆をぶつけられたり。今更僕が言う事ではないですが大変ですね。

Appleっていう会社を今更僕が詳しく語る必要は無いと思うのですが、極端に公式コメントが少ない会社です。そして、真実は本当に上の人しかしりません。色々な噂とノイズを元に誤解も含めて各個人が発言していくのは面白いと思うのですが、発言力あるメディアが誤解した記事を真実として取り上げたり、また書き手の勝手なAppleに対する怒りや失望を書いた記事を正当な評価の様に書いた記事を多く見かけるようになりました。でも、多くの人が思っている以上に話が無い(話題を出さない)会社なのです。だからこそ、長年の多くのAppleファンが一言一言の発言や動きを慎重に見極めて来ました。

いよいよWWDCです。
ここ一連のAppleおよびTim Cookの沈黙に怒りを覚えている人がいます。でも、よくよく考え直して欲しいと思います。
株価でAppleを判断しようとする人もいますが、Appleがやりたいのは最高の製品を作ることであって、株価の数字を上げることではありません。株価が上昇しようが、下降しようがそこがAppleの真髄では無いのです。

appleProdacuts2010-2013

2010年からのAppleの製品リリースを見れば分かるように基本的に1年に1回しかメジャーバージョンアップしていないのです。他社がどういう製品をリリースしようがAppleがそういった動きに反応することはありません。他社の製品サイクルが短かったとしてAppleがそれに合わせた製品を出すことは過去してきていません。中途半端な製品を出したり、必要以上のライナップを持つことを拒む会社です。製品ラインナップがシンプルであればシンプルな方がいいと思う会社です。他社がライナップを拡充してもそれを追従する事はありません。サプライヤーから供給されるパーツ(CPUやディスプレイ等)が進化するとアップデートのタイミングが見えてくることもありますが、それとて、Appleがここだと思ったタイミングで出てきます。彼らの中の哲学に基づいた物が出来た時に我々は新しい製品を知ることが出来ます。それがいつも突然である事は、その方が多くの驚きを持って受け入れられる事、サプライズの力をAppleが信じているからです。そして、常に今出ている製品そのものが最高であるからこそ、何も言わないのです。もちろん、驚いてもらうためには、彼らも完璧な物を作ろうとします。何もアナウンスがないことにヤキモキすると思います。何もしていないのではなく、まだ何も言えない時期なのだと思えばいいんだと思います。例年通りでみればおそらく今年も「どこかで」アップデートはあると思います。それがいつであるか?を焦ってもしょうがありません。どうにも出来ないのですから。上記表を見てみればわかるように、2011年から2012年にかけても同じような間隔が開いています。去年は比較的多くのイベントがありました。今年はこれが初めてです。もしかしたらWWDCであるかもしれないし、そうでないかもしれないし。

だからこそ、Apple公式のイベントの度に我々は一喜一憂する事が出来るのだと思います。

色々なAppleの記事を見かけるようになりました。でも、そのほとんどの多くは、Appleをわかっていない記事です。確かにAppleは複雑で難しい会社に見えます。でも、彼らの哲学はシンプルであることです。彼らの目標はマーケティングニーズから出てくる物ではなく、目に見えていないニーズを具現化して、最高の製品を作って新しい価値を提供することです。だからこそ株価に対する対策や、他社製品に対する対策をする必要がないのです。その一点で見れば、もっとAppleへの見方がわかりやすくなると思いませんか?

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