新Apple Retail StoreのSVP アンジェラ・アーレンツがわかるインタビュー

Photo : WIRED.jp

Appleは2019年4月にRetail Store SVPをAngela AhrendtsからDeirdre O’Brienへ変わることをアナウンスしました。 – Apple、ディアドラ・オブライエンをリテールおよび人事担当シニアバイスプレジデントに任命

Apple has announced that the Retail Store SVP will change from Angela Ahrendts to Deirdre O’Brien in April 2019. – Apple names Deirdre O’Brien senior vice president of Retail + People

Apple Storeを作り上げたRon JohnsonがAppleを退社したのが2011年10月。その後、後任は選ばれたがあっという間に辞めてしまい空席がずっと続いていた(その間はTim Cook預かりとなっていた筈)。で、先日各所で報じられていたので、ご覧になった人も多いと思うが、Burbeery CEO Angela Ahrendts(アンジェラ・アーレンツ)が2014年春からRetail StoreのSVPになる事が判明した。Burbeeryという規模の会社のCEOをしていた人が、SVPやるんだと言う事にビックリしたとともに、どういう人?という疑問が湧いてきました。

そこで少し調べてみたら、WIRED.jpに2012年の記事ですがAppleの事についても含めて書かれた記事がありました。

・ ・ ・

21世紀の「ラグジュアリー」を定義せよ──バーバリーはいかにしてデジタル改革に成功したか【上】

「ファッションって、そういうもんですから」と、開き直るのはひとつの手だろう。ファッション業界のルーティンに親しんだ客であれば、納得するかもしれない。けれども新規の客にしてみれば違和感はある。ライヴストリーミングが終わった瞬間に購入できるという即時性の高い仕掛けは、半年というタイムスパンによって、興をそがれはしないか。そもそも、どうせ同じ半年先ならいま買う必要ないじゃないか。それではストリーミングの視聴者のインセンティヴがない。

バーバリーは、開き直るのをよしとはしなかった。彼らは生産体制を組み替え、ショーから約7週間で商品を発送できるようなラインを組み上げた。それだけでも大手術だ。が、問題はそれだけではない。世界中からアクセスしてくる顧客を、どこに集約し、どこでその注文を管理するのか。決済のシステムは? 発送のためのロジスティックスは? デジタル化の道は、本気で歩みを進めていくと、旧来のビジネスモデルを根底から覆してしまうこととなる。

どこか、Apple Storeが非常識と言われた時の話と似てないだろうか?

デジタルブランディングは社内から始まる──バーバリーはいかにしてデジタル改革に成功したか【下】

社員は「ブランド」に対して最も近くにいるカスタマーだ、という認識がここにはある。どだい社員にさえ愛されもしないプロダクトや「ブランド」が、客に愛されるだろうか?
(中略)
「わたしたちが手本とする企業があるとすれば、アップルです」とアーレンツは語っている。「素晴らしいデザインカンパニーで、ライフスタイルをつくりあげている。わたしはバーバリーを同じような企業だと考えています」

企業が持つブランドと偶然にもAppleに対する思いを感じます。

ファッションブランドはアップルを目指す──クリストファー・ベイリーが語る、バーバリーのデジタル戦略

今後ラグジュアリーブランドは、「体験」に最大の価値を置いていくことになるのだと思います。リアルな体験に比重を置くことは大きな転換です。ブランドの体験は、当然、オーセンティックでなくてはなりませんし、加えて、多面的に展開されなくてはなりません。音楽、映像、写真、アート、デザイン、カルチャー……デジタルにはそれらをすべてプレゼンテーションできるプラットフォームがあります。
(中略)
彼らが自分たちのやっていることを信じている限り、わたしたちも彼らを信じることができます。たまに電話の調子が悪くなってもかまわない。いずれそれは改善されるとわかっているからです。そんな小さなことではなく、彼らがもたらしてくれる体験をわたしは愛しています。ここでも大事なのは、やはり「体験」なのです。

アーレンツ自身ではありませんが、右腕クリストファー・ペイリーのコメントです。面白いのは、Apple同様彼も「体験」に注目している所です。よくある話として、いずれ、アーレンツは彼を引き抜くのでしょうか?

・ ・ ・

当時は、今回の様な事(人事)になるとは思ってもいなかったと思うのですが、何かその先を予見させると言うか、何かの繋がりを感じさせるインタビューです。
この記事の事が、ほぼその通りであるとするなら、Appleにとって最適な人を見つけたのでは?と思います。
過酷に仕事を要求する所、ブランドの維持、Jobsとは違い徹底的な独裁を行わないがブランドの価値は重視する(これは現Tim Cook体制とも似ている)という様な点は、非常にAppleっぽくもあります。

Apple StoreはApple製品を体験するのに最適な場所として考えられて、スタートしています。既に世界400店舗を越える展開をしており、当時と違いApple製品がニッチでなくなっている今(それでも依然「Mac」は日本ではまだニッチと言わざるおえない)、Apple Storeでの「新しい体験」とは何か?を期待させます。日本でも表参道への出店が噂されています。Store in Storeも拡大していっています(量販店内にAppleコーナーがAppleの手によって構えられているアレです。Appleショップとも言われている様です)。そう言った中でAppleが大事にしている「体験」は今後どのように「体験」する事が出来るのか?アーレンツ就任後が楽しみです。

新Apple Retail StoreのSVP アンジェラ・アーレンツがわかるインタビュー」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 遂にオープン、アップルストア 表参道 | Tokyo life with iPhone

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください