MacBookを振り返って、これからのインターフェースを見る

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AppleがMacBookを発表したのが、2015年3月のイベントで、発売は4月からでした。充電ポートも兼ね備えたUSB TypeCポートが一つだけというデザインは当初(おそらく今も)攻めすぎと言われたものでしたが、今改めて振り返るとMacBookが目指した形はなんだったのか?時間とともに見えるようになってきた気がします。

AppleのMacBookのWEBページを見るとあらためて見直すとワイヤレスというページにヒントがあるような気がします (新製品発表に伴い当該ページは無くなりました)。
iCloud、AirDrop、Bluetoothオーディオ、AirPlay、インターネット共有、Mac App Store、ワイヤレスでプリント、Time Machineと9項目にわたってワイヤレスで接続することに触れています。

何もそこまでワイヤレスにしなくてもと思いがちですが、このMacBookのサイトにはこの文言が書かれています。

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新しいMacBookは、ワイヤレス化が進む世界に対応しているだけではありません。
ワイヤレス化が進む世界のために設計されたのです。最新のワイヤレス技術と、その技術を
最大限に活用できるAppleのソフトウェアとサービスにより、必要なことのほとんどすべてを
ケーブルをつながずに行えます。ここまで身軽になると、最大9時間駆動する、一日中使える
バッテリーのために充分なスペースを持ちながら、驚くほど軽く、コンパクトなデザインにする
ことができました1。どこにでも連れて行けて、移動中でも移動先でもあらゆることができる。
新しいMacBookは、そんな自由のために作られたノートブックです。

MacBookが出た当初から言われていましたが、上記の文言の通りワイヤレス前提の設計だから、ポートが全然無い。色々文句も多いかと思いますが、別視点で、MacBookは何かと似ていると思いました。

それが、iPadです。

iPadも物理I/Fは、Lightningコネクタ一つだけです。
それ以外は、全てワイヤレスで行います。先ほどの9項目iCloud、AirDrop、Bluetoothオーディオ、AirPlay、インターネット共有、Mac App Store、ワイヤレスでプリント、Time Machineを振り返ると、ほぼiPadにも同じ方法、同じ様な方法が当てはまります。
iCloud、AirDrop、Bluetoothオーディオ、AirPlay、ワイヤレスでプリントは、同じ機能が実装されいます。
Mac App Storeは、iPadでは単純にApp Storeですね。
Time Machineは、少し意味合いが異なりますがiCloudにバックアップ機能が内包されています。
インターネット共有は、iPhoneとのネットワーク共有であり、これはiPadでも同じく使えます。

では、実際iPadでどれくらいの不都合があるでしょうか?従来型のインターフェースを希望する人にとっては、不都合だらけでしょう(なので、そもそもiPadが向いてないです)。iPadが問題なく使えている人で、同じ環境下でMacが使いたいという人にとっては、MacBookのインターフェースでも十分問題無いのです。初代iPadが登場して6年目の2015年に出てきたこのMacBookは、iPadを使っていく中でインフラが整ったことで、これだけ攻めたインターフェース構成となったMacBookが登場したのではないか?それこそが、Appleが考えるこれからのスタンダードなインターフェース – 全てはワイヤレスになり、ワイヤレスこそ誰に取っても喜ばれるインターフェース – として、MacBookが生まれたのではないか?と思います(6年前にここまでの構想があったたかはわからないが、当時のI/Fの速度を考えるとMacを先に実践するというのは、現実的でなかっただろう)。そして、間も無く1年を迎えるMacBook – そろそろ後継のモデルが気になるタイミング、MacBook Airとの関係もどうなるのか? – を振り返ると、なんとなくMacBookの存在が見えてきた気がしましました (MacBook Airの素材が少しボヤけてしまうのが気になりますね)。

MacBook ProのI/Oが多く、Thunderboltという高速I/Fがあるのは、MacBook Proが、名前の通りプロフェッショナルニーズに応えるハードウェアだからであり、MacBookとは向いてる方向が違うからです。

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