NAB SHOW 2017前のFinal Cut Pro X関連情報


米国で毎年開催されるNAB SHOW 2017(全米放送事業者協会によるトレードショー)の直前に少しFinal Cut pro X関連の動きがありました。Appleは、過去NAB SHOWにも出展していたのですが、一連の展示会には出展しないとして以降、NAB SHOWへの参加はしていません。ですが、映像業界では大きなタイミングでもあるので、ここ最近はこのNAB SHOW直前でマイナーアップデートをしたりという動きを見せていました。
今年も、FCPX、Motion、Compressorのマイナーアップデートがありました(アップデート内容は後述)が、他にも動きがありました。

●Final Cut Pro Xが200万本の販売実績

News from @Apple: #fcpx has sold 2 million seats to date! #NAB2017 #NAB pic.twitter.com/DI8TNLqc3E

— FCPWORKS (@FCPWORKS) 2017年4月25日

NAB SHOW内で行われていたFCP Exchangeで2百万本(2 million)販売したことをアナウンスしました。今までFCPXの販売本数というのはずっと名言されてこなかったので、今回のアナウンスには驚きました。
200万本という数字がどれくらいの規模なのか?を知る術はありません。他NLEソフトウェアの出荷本数等の数字をご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。AdobeはCcのおおよその出荷本数は開示していますが、Premire Proの数字は出していないので、比較できません。

●360VR Toolboxの無料化とTim Dashwood

有名なFCPXのコミュニティサイトfcp.coで触れていますが、最近はやりのVR/360動画を作成するFCPXプラグイン360VR Toolboxが無料化されました。もともと$1000ぐらいしていた(日本円で言えば、10万強)ようなので、それが無料化されるのですが衝撃的です。この背景には、このプラグインを作っていたTim DashwoodがAppleのメンバーになったということがあるようです(News(iMore))。FCPXチームなのかはわかりません。最近AppleはAR方面への関心も示しているので、そちらの可能性もあると思います。

●ProRes White Paperが更新

久々ProResに関するドキュメントが更新されました(Apple ProRes White Paper April 2017)。
内容は、以前(White Paper June 2014)とほとんど変わらなくて、MacBook Proによるストリーム再生の違いがわかります。当時のMacBook Proと今のMacBook Proのパフォーマンスの違いがあるので、それを踏まえての修正だと思います。

●Final Cut Pro X 10.3.3
• インスペクタの幅を広げてエフェクトパラメータを表示および調整できます
• 古いライブラリのアップデートに関する問題が解決されます
• ディスクに記録しながら読み込まれているクリップの使用時のオーディオ波形の再描画が高速になります
• タイムラインでロールの表示を変更すると、タイムラインインデックスにひし形のアイコンが表示されます
• ロールエディタのカラーオプションが増えます
• “ブラウザに表示”で元のクリップの位置がブラウザに正確に表示されます
• Canon Log 3とSony S-Log3/S-Gamut3のログ処理がサポートされます
• フルスクリーンの終了時にビューアが消えることのある問題が解決されます
• DVDへの共有が応答しなくなる問題が解決されます
• DVDでのメニューとチャプタのタイトルのフォント品質が向上します
• DVD作成時の画質が向上します
• DVDのユーザ・ダイアログ・メッセージで書類へのリンクが改良されます

●Motion 5.3.2
• “塗りつぶし”フィルタを使って、レイヤーとマスクを切り離さずにレイヤー全体をすばやく塗りつぶすことができます
• プロジェクトを開いたときに、見つからないプラグインが正確に特定されます
• “カラーバランス”フィルタの使用時に中間色調が正確に表現されます
• シェイプのゼロからの拡大またはゼロへの縮小時の安定性が向上します
• 複製したリグ済みのフィルタやビヘイビアを使用しているときの安定性が向上します
• キーフレームエディタでキーフレームを選択してキーボードショートカットを使用するときの安定性の問題が解決されます
• 再生中にマーカー上を横切ってカーソルを動かすときの安定性の問題が解決されます

●Compressor 4.3.2
• ジョブの状況を監視するためのコマンドラインオプションを利用できます
• “ディザリング”オプションを使ってイメージにノイズを追加して、カラーバンディングなどの邪魔になるパターンを最小限に抑えることができます
• iTunes Storeパッケージの作成時に、インドの法律で義務付けられている健康被害警告のテキストを指定するオプションを利用できます
• ウォーターマークイメージの品質が向上します
• アニメーションPNGとアニメーションGIFのイメージシーケンスがサポートされます
• ドロップフレームメディアで“タイムコード”フィルタが正確に表示されます
• AC-3にトランスコードされたオーディオの同期が正確になります
• DVDの共有オプションが応答しなくなる問題が解決されます
• DVDでのメニューとチャプタのタイトルのフォント品質が向上します
• DVD作成時の画質が向上します
• DVDのユーザ・ダイアログ・メッセージで書類へのリンクが改良されます

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください