企業のウエルネスに組み込まれることを期待するApple Watch

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米国のAppleのサイトにあるApple and Business (日本:Appleとビジネス)。この中に”Apple Watch at work.“という企業向けのApple Watchのページが立ち上げられていました(米国Apple Watchのページからもいけます)。

IBMとのコラボレーションによるエンタープライズビジネスでの活用かと思ったら、Apple Watchをウエルネスの観点から取り入れて企業が進める健康活動に使いましょうというページでした。

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そもそもウエルネスとはなんでしょうか?
立教大学のウェルネス研究所のWEBサイトにわかりやすく説明されていました。

「ウエルネス(wellness)」は、WHO(世界保健機構)の示す健康の定義をより積極的にかつ多次元的にみた健康観を表しており、1961年に米国の医師であるハルバート・ダンによって提唱された概念である。一般的には、社会的状況のなかでQOL(クオリティー オブ ライフ)を追求していく活動ということができる。この領域の研究に関しては「運動」、「スポーツ」、「レクリエーション」、「福祉」、「教育」、「栄養」、「医療」、「宗教」、「心理」等、多角的・多次元的なアプローチが要請される。

”ウェルネス研究所の目的”より

要するに、従来の健康維持以上の取り組みを示す言葉としてウエルネスという言い方があるのかなと思いました。

さて、Apple Watchですが、今や企業は社員の健康管理もしっかり行わなくてはなりません。そして、適度な休憩や運動が仕事のパフォーマンスにも欠かせないという研究結果も出ています。健康であれば、それだけ病院に行く回数も減ります。個人が行く回数もそうですが、社員全員が病院に通う回数が減れば、企業として保険の出費は少なくなるので、会社としては健康でいてくれる方が望ましいわけです。もちろん病院に行く回数が減れば、その分を仕事の時間として使ってもらえるわけですから、なおの事ですね。個人差がある領域ですが、その個人差を出来るだけ可視化し、企業が把握出来る事が望まれています。Apple Watchであれば、その可視化を支えて、従業員の健康をよくして行くのに活用して欲しいとAppleは期待しているのでしょう。

AppleもApple Watchの活用を色々提案して行く事を考える中で、企業におけるApple Watchが、エンタープライズビジネスを紹介するよりも(そっちはIBMのアプリの中に情報がありますし、既に色々と使い道が出てるるというのもあると思います)、企業の社員の健康管理に目をつけたのでしょう。元々Apple Watchそのものがヘルスケアという観点から、注目されていた事からも、このポイントを企業に展開するとどうなるか?という答えが、ウエルネスという事だったのだと思います。

確かにApple Watchを着けるようになってから、運動状況等は気になる様になりました。ちょっとした意識が、健康管理の改善に繋がるのだとしたら、その恩恵は企業として大きいという事もわかります。エンタープライズにおけるiPhone、iPadはダイレクトにビジネスを広げる外方向に向かって行く話でした。Apple Watchは、どちらかと言えば、個人というか中側な方向に向かい、その結果がビジネスにもメリットが出てくるという、少しクッションを置く話の様に感じました。

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