見えて来たXAVC S

original_fdr-ax1_002SONYが4Kのハンディカムを発表しましたね。
FDR-AX1
そのカメラで撮れるのは4K XAVC Sで、そのビットレートが150Mbpsであることが判明しました。XAVC S発表時には見えてなかった部分がやっとわかりました。
150Mbpsって民生機で考えればいいレートですね。現状のAVCHD 2.0が28Mbpsなのですから。4KとなればHDの4倍面積がいるので、単純に

28 x 4 = 96

となるところを150Mbpsあるわけですから、民生で考えればおそらく十分なビットレートなのじゃないかと思います(それでも足りない!という声もあると思いますが)。業務系で使われるXAVCが4Kで最大600Mbpsです。
y_fdr-ax1_002一方で気になった(よい意味で)のは、XAVC SはHD記録にも対応しているようで、こちらがなんと50Mbpsで記録出来るという。
という事は、SONY的に見ればXDCAMと同じビットレート(ただしあっちはサンプリングが4:2:2なのでもっと奇麗)。Panasonicが採用しているMOV形式のIPBが50MBですから、やっとSONY陣営からも高ビットレートのHDコーデックが使えるようになったとも言えます。
ただ、現状はFDR-AX1でしかXAVC Sは使えないので、一刻も早くデジイチクラス(NEX、α)にも4K記録が出来なくてもXAVC Sに対応して頂かないと・・・思います。がんばれSONY!

メディアがそれに合わせてXQDという新しい記録メディアに変わるようなので、これらがデジイチ側にも搭載されるのか?(ニコンD4では既に採用済みですが) HD 50MbpsならSDカードの高転送で使えるようにするか?ですね。コンシューマーユーザーならメディア価格が安いSDカードを熱望すると思いますが、現状はFDR-AX1の場合はXQDに記録するしかなさそうですね。なお、XQDカードはSシリーズとNシリーズがあり、転送速度に差があります。FDR-AX1の場合はどちらでも大丈夫ですが、Sシリーズの方が高価です。

XAVC SはラッピングがMP4の様なので、AVCHDの時のように取り回しに苦労した部分が幾分か楽になるのではないかと思います。ただ、ラッピングと書いてるだけにAVCHD同様特殊なフォルダ構造は持っていると思うのですが・・・。

FDR-AX1本体の感想としては、センサーサイズが1/2.3なんですね。もう少し大判を採用するかと思ったのですが、ビデオカメラという基準で設計されたのでしょう。また、2014年夏(つまり来年の今頃)にAVCHD記録に対応するようで、この1年時間をあける事の意味、そしてAVCHDを実装する必要があったのか?いささか謎な部分もあります。レンズのF値が1.6-3.4で思ったより明るいなぁとか、静止画撮影が出来ない(ニーズも無いかな)とかありますが、後はどういう絵が撮れるか?で評価が分かれてくるんでしょうね。4Kでザクっと撮ってHD部分を縮小・拡大せず切り出しなんて事も出来るわけですし。使い方はユーザ次第ですね。後は、価格が・・・。そしてメディアの価格も・・・。

なお、気になる(?)編集周りですが、Final Cut Pro Xはどうなのか?ということについては、既にSONYが春にXAVCを拡張してXAVC Sを発表したときに賛同メーカーの一つとして名前を連ねています。現在XAVCをFCPXで使うにはSONYのプラグインPDZK-LT2が必要です。おそらくこれを入れればそのままFCPXでもXAVC Sに対応するのかどうかは、素材が今無いのでなんとも言えませんが、そのうちSONYからPDZK-LT2での対応状況等のアナウンスが出るのでないかと思います。

個人的には正直4Kはまだまだ先で(やるにしてもマシンパワーが・・・)、HDのみでいいのでXAVC Sに対応したデジイチ(それもNEX-5系後継で!)が登場してくれる事を期待したいです。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください