将来 iPhone がFMラジオ放送を受信するのか?

知らなかったのですが、iPhone 含めてほぼすべてのスマートフォンでは実はFMラジオを受信するチップが搭載されているようです。ただ、実際は多くのメーカーが (Apple も)その機能を止めているため、FMラジオを受信する機能は OS になく、そのことからFMラジオを受信出来るチップを内蔵していることを知りませんでした。何よりも、日本では radiko がIPで配信されるようになったので、今改めてFMラジオをスマートフォンで受信する必要があるか?と思うかたもいるでしょう。

アメリカ連邦通信委員会(通称 FCC)の会長 Ajit Pai がワシントンD.Cで開かれたシンポジウムで、スマートフォンに内蔵されたFMラジオの機能をアクティベートして起動するよう主張しているようです。
FM放送を受信するようになると、さらに電池の消費量の問題と携帯、ラジオ両方の電波の受信対策などが課題になってくるので、各メーカーが停止している理由もわかります。何よりもIPで配信されるようになったので、あえてFM放送を受信できるようにする理由があるのか?ということもあると思います。災害時、携帯網が使えなくなる可能性は考えられます。東日本大震災の時は、各キャリア2、3日は使えない状態になっていたと思います。ですが、FM放送であれば、電波が届くエリア内であれば、携帯網関係なく受信することが出来ます。トラフィックの問題も関係ないので、やはり東日本大震災時のトラフィックが凄くて繋がらい状況の時にも、情報を取得する手段としてFM放送を活用すると言う方法はあるのかもしれません。

ただし、強制力を持って各社にFM放送が受信できるようにするつもりはないようです。あくまでも、市場の競争原理の中で問題が解決されることを期待しているようです。

iPhone も使用している Qualcomm のLTEモデムにはFM受信出来る機能が内蔵されているようです。
アメリカではFM受信をするかどうかは製造メーカーではなくキャリア側に委ねられているようであり、AT&T、T-Mobile、Sprintは、Android の方ではFM受信をサポートする動きを見せているようです。ただ、キャリアは少しでも自分のところにパケットを通してユーザからお金を取りたいと思うので、この動きは少し疑問もあります(何か事情があるのでしょうか)。

NAB(全米放送事業者協会)に関連したブログに現在発売されているスマートフォンに搭載されているFMチップ及び、そのアクティベーションの実態についてのデータが公表されています。FMチップが内蔵されているもののアクティベーションされていない機種全44%の中の94%が iPhone であると指摘されています。

Source from PILOT -http://nabpilot.org-
Source from PILOT -http://nabpilot.org-

また、2014年の頃からの統計の変化も公表されていました。FMラジオがアクティベーションされている数が増えていることはわかります。

Source from PILOT
Source from PILOT -http://nabpilot.org-

日本でも同じ動きが出てくるのかはわかりませんが、周波数の活用については色々な利権が絡むため簡単には行く話ではないと思われます。

なお、現在発売されている iPod nano はFMラジオを受信することが可能です。

iPod nano FMラジオ受信対応表記
iPod nano FMラジオ受信対応表記

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